赤ニキビ

肌表面を刺激すること

赤ニキビは、外部からの刺激を受けやすい場所によくできます。

肌は、刺激を受けると皮膚を守ろうと角質を硬く厚くしてしまいます。すると、毛穴が小さくなって皮脂が詰まってしまうのです。皮脂が詰まると、ニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖します。

マスクや髪の毛で肌がこすれたり、付着していた雑菌がニキビを悪化させることも少なくありません。

乾燥すること

乾燥も、赤ニキビの大きな原因です。肌の水分が蒸発して乾燥すると、肌は、皮膚を守るために皮脂を過剰に分泌させます。過剰な皮脂が毛穴に詰まると、ニキビができたり悪化したりします。

洗顔後や冷暖房を使う季節はとくに乾燥しやすく、気をつけなければなりません。

紫外線にあたること

紫外線は皮膚のバリア機能を低下させ、ニキビの形成や悪化につながります。バリア機能が低下すると、肌を守るために角質が増えます。すると、毛穴が閉じてニキビにつながるのです。

また、紫外線は皮膚を乾燥させます。これもニキビの形成や悪化の大きな原因になります。

ホルモンバランスが乱れること

ホルモンバランスの乱れも、赤ニキビが発生しやすくなる原因です。ホルモンバランスが乱れると、皮脂の分泌量が多くなります。皮脂は、ニキビの原因菌であるアクネ菌のエサになるため、繁殖してニキビの形成や悪化につながるのです。

思春期・生理前・睡眠不足時などは、ホルモンバランスが乱れやすく赤ニキビができやすくなります。

肝機能が低下すること

肝機能の低下は、特定の場所にニキビができやすくなる原因です。皮脂の分泌量が多く、老廃物や毒素が溜まりやすいTゾーンやUゾーンなどにできやすくなります。

肝臓は、体内の老廃物や毒素を無毒化してくれます。しかし、機能が低下すると無毒化できないまま皮脂が毛穴に詰まってしまうのです。アクネ菌が繁殖して赤ニキビにつながります。

飲酒・生活習慣や食生活の乱れ・睡眠不足が、肝機能を低下させます。

外用薬

赤ニキビの治療には、ニキビ菌を殺菌する塗り薬や毛穴の詰まりを改善する塗り薬を使用します。

• アクアチム（ナジフロキサシン）
• ゼビアックス（オゼノキサシン）
• ダラシンT（クリンダマイシンリン酸エステル）

など

内服薬

アクネ菌を殺菌して炎症を抑える薬の内服も有効です。

• ビブラマイシン（ドキシサイクリン）
• ミノマイシン（ミノサイクリン）
• ルリッド（ロキシスロマイシン）
• ファロム（ファロペネム）

など

漢方薬

補助的に漢方薬を使用することもあります。

• 十味敗毒湯（じゅうみはいどくとう）
• 荊芥連翹湯（けいがいれんぎょうとう）
• 清上防風湯（せいじょうぼうふうとう）
• 桂枝茯苓丸加薏苡仁（けいしぶくりょうがんかよくいにん）

など

そのほか

• ピーリング
• 電気メス治療
• 紫外線療法（エキシマライト）
• CO2レーザー治療
• エレクトロポレーション
• イオン導入

など

適切に洗顔をする

洗顔でしっかり皮脂を取り除き、清潔にしましょう。ただし、肌を刺激したり、洗いすぎて必要な皮脂を取り除いたりしないことが大切です。

洗顔は1日2回が推奨されています。ニキビがあっても、何度も洗顔するのは控えましょう。

ニキビを触らない

赤ニキビはすでにある白ニキビの悪化です。また、赤ニキビが悪化すると黄ニキビになります。そのため、ニキビはむやみに触らないことが大切です。また、ニキビ跡ができるのでニキビはつぶさないようにしましょう。

乾燥対策をする

乾燥でニキビは悪化します。乾燥によって、余計な皮脂が分泌したり、肌のバリア機能が低下したり、毛穴が閉じたりするからです。乾燥対策や保湿を心がけましょう。

刺激を避ける

肌は刺激を受けると、皮膚を守るために角質を硬く厚くします。刺激は毛穴の縮みや雑菌の繁殖につながります。手で触ることはもちろん、マスクや髪の毛などによって刺激することはなるべく避けてください。