白ニキビ

ターンオーバーが乱れること

皮膚は、通常1か月程度でターンオーバーをくり返します。古い角質が剥がれて、新しい角質に生まれ変わるのです。

ターンオーバーの周期が遅れると、古い角質が皮膚の表面に残り、徐々に厚くなります。それによって毛穴が小さくなったり塞がったりして、皮脂が排出されずに溜まり、アクネ菌が繁殖してニキビができます。

ターンオーバーが早すぎても、ニキビ形成につながることがあります。肌が十分に成長せず、バリア機能が働かず、乾燥や刺激に弱い肌になるからです。

ターンオーバーの乱れは、喫煙・食生活の乱れ・睡眠や運動不足・間違ったスキンケア・加齢などが原因です。

毛穴が縮小すること

毛穴の縮小も、白ニキビを形成する原因となります。

乾燥や紫外線のダメージは、皮膚の表面を硬く厚くします。それによって、毛穴が小さく閉じてしまいます。皮脂が少なくても、毛穴が小さいと皮脂が排出されずに毛穴の中に溜まってしまいます。そのため、ニキビができてしまうのです。

皮脂が過剰分泌すること

皮脂の過剰分泌も、毛穴から皮脂が排出するのを妨げるため、皮脂が毛穴の中に溜まり白ニキビの原因となります。乾燥・脂質の多い食事・ホルモンバランスの乱れなどが皮脂の過剰分泌につながります。

外用薬

白ニキビの治療には、ニキビ菌を殺菌する塗り薬や毛穴の詰まりを改善する塗り薬を使用します。

毛穴の詰まりを改善する塗り薬には、皮膚のターンオーバーを促進するものや、皮膚表面の古い角層の除去を促すものがあります。

• ディフェリンゲル（アダパレン）
• ベピオゲル・ローション（過酸化ベンゾイル）
• デュアック配合ゲル（クリンダマイシン／過酸化ベンゾイル）
• エピデュオゲル（過酸化ベンゾイル／アダパレン）

など

内服薬

アクネ菌を殺菌して炎症を抑える薬の内服も有効です。

• ビブラマイシン（ドキシサイクリン）
• ミノマイシン（ミノサイクリン）
• ルリッド（ロキシスロマイシン）
• ファロム（ファロペネム）

など

漢方薬

補助的に漢方薬を使用することもあります。

• 十味敗毒湯（じゅうみはいどくとう）
• 荊芥連翹湯（けいがいれんぎょうとう）
• 清上防風湯（せいじょうぼうふうとう）
• 桂枝茯苓丸加薏苡仁（けいしぶくりょうがんかよくいにん）

など

そのほか

• ピーリング
• 電気メス治療
• 紫外線療法（エキシマライト）
• CO2レーザー治療
• エレクトロポレーション
• イオン導入

など

適切に洗顔をする

毛穴が詰まらないよう、適切な洗顔をおこなうことが大切です。洗顔は1日2回が推奨されています。

しっかりと洗顔料を泡立て、優しくなでるように洗いましょう。お湯は30～37℃程度のぬるま湯が適しています。手ですくって、すすぎ残しがないようにすることが大切です。乾燥につながるため、直接シャワーを当ててはいけません。

洗顔のあとはきちんと保湿しましょう。ニキビができやすい方は、油分が多いクリームなどは避けてください。

ニキビを触らない

白ニキビができても触ってはいけません。炎症が進んで、赤ニキビになってしまいます。むやみに触らないようにすることが大切です。

また、ニキビをつぶすのもやめましょう。ニキビ跡の形成につながってしまいす。

そのほか

十分な睡眠やバランスのよい食事も、ニキビ対策として重要です。ニキビの原因となるホルモンバランスの乱れ、ターンオーバーの乱れ、皮脂の過剰分泌などを避けるために生活習慣の改善を心がけましょう。